書いてるだけで丸裸

とはいえパブリックであることは忘れずに生きたい

20240309 / 自他の春の勢いのようなものを感じた日

 

いつも通りの時間に起きたがダルい。抗アレルギー剤飲み始めの時期の、眠気はかろうじて飛んでいるレベルのテンション。朝朗読、『江神二郎の洞察』より「瑠璃荘事件」第2節。地の文は大阪弁のイントネーションで読むのがかなり難しい。逆に『気づいたこと、気づかないままのこと』を黙読で読み切った。朝食、磯辺餅と玉子焼き、デコポンクルミ

 

依然テンションが上がらず早くも昼前になってきていたが、明日明後日と恋人の家にいる予定だから週末の家事をこなしておかないと平日色々と支障が出る。少なくとも洗濯は複数回、唐揚げを持っていく話をしているから揚げる時間と、シャワーを浴びる時間と、とぼんやりと組み立てつつもやることの多さに気が重くなる。

 

ふと彼の家の最寄り駅ならミスドがあることに気づき、ついにエビグラタンパイ!? 予約できるならしてしまおうと若干ウキウキしながらミスドのアプリを開いた。が、予約可能なのが月曜日から。しかもそのラインナップにパイがない。撃沈。いつになったらエビグラタンパイが食べられるのか。

 

荒んだ気持ちで昼はさらに粗雑になり、作り置きの豚そぼろをかけたそぼろ丼に汁物はチキンラーメン。またタンパク質だけなけなしの良心メニュー。今週はこの「気は心」パターンが多かった。野菜が足りていないが、唐揚げを持って行くぶん任せると彼にお願いし了承を得ていたのでまあ取れるやろ、という打算もあった。

 

ドライ品の洗濯も終えてあとは唐揚げ仕込むのと、布団カバー洗うのと、シャワーだからなんとかいい時間に出られそうだな……と一瞬思うも、ハッと気づく。そうだった、油の残量、と改めて確認するとうちの一番直径の小さい鍋でも1cmの深さには足りない量しかなく、天を仰ぐ。週平日にだいぶん減ってきていたな、揚げられるかな、と思いつつ真剣に残量を見ていなかったのが敗因である。

 

このやる気ない日にタスク増えるんか〜〜〜〜という頭を抱える気持ちはありはしたが、どちらかというと冷静に時計を見て残りのToDoの組み立てを考えていた。

 

シャワーを浴びてひとまず浴室乾燥で使用済みのバスタオル類を乾かしつつ身支度、スーパーに走ってついでにインスタント系の味噌汁やミニチキラーを補充。帰宅後布団カバーを洗いつつ唐揚げを揚げる。揚げ終わった唐揚げを冷ます間に替えのシーツやカバーをベッドにかけ、乾燥機の止まった浴室でバスタオルを畳み、洗濯機から取り出した布団カバーを干す。

決まった。あれだけだるかったのにこれだけ家事回せた……。謎の感動に浸りつつ、流石にちょっと疲れたので甘めのハーブティーを淹れた。

 

電車を降りて寒さに凍える中、道中の景色が何か変わっていると思ったら雑に実がなるままに任されていた木があった空き家がないような気がする? 3度見するも確証を得られず、夜だし寒いしでそのまま立ち去る。

 

お邪魔すると恋人が流しに向かっていた。手元には1cm幅ぐらいに切られたジャガイモ。いいね、と思いつつ見ると玄関周りのレイアウトが変更されていた。おお、ここの家も環境が変わるか、春だ、と思いつつ唐揚げを出して定位置へ。

予想通り大皿にもりもりに盛られたサラダを持ってきて、彼が真向かいに座る。ぱっと見たら、なんとこちらも春の装いというか、様変わりしていた。ヒゲ。口髭と顎髭と言えばいいのか、鼻の下、唇の下、顎下の3点セットがそれなりの長さで出揃っていた。

み、見慣れない。似合っているかどうか以前に見慣れず、とりあえずやってみたいことやっててイイネ! という方向でコメントする。「案外気づかれないもんだな〜、いつ言おうかな〜と思った」と言われたけれど、着席するまで正面で見てなかったからさあ!


むね肉の唐揚げは「唐揚げというよりナゲットだけどめちゃうまい」と大好評、私も養生が効いたのかしんどくなることなく赤ワインが進み、普段より少し酒量多めに飲む。

不在の間に観た映画の話、日記の話(『みんなもっと日記を書いて売ればいいのに』の話をすると「いいじゃん、楽しいことやってマネタイズできるの」というシンプルに前向きな反応が返ってきて少し驚いたと同時にやはりそういう話か、という腑に落ちがあった)、穏やかな人たちとの送別会の話などして11時半ごろお開きにして就寝。

 

肌を寄せるとヒゲがなかなかの勢いで当たった。手で触り心地を確かめて、刈り上げが伸びてきて弾力が出てきた時か、デスク用のシュロ箒か、というイメージをする。頬擦りし難いがまあ慣れかな〜、と思っていたら、伸ばしている本人も邪魔だな、と言っていて笑った。やってみて初めてわかることがたくさんある。